N◎VAのネタ

これはよくある家族の話。
夫婦が別れ、姉と弟もまた夫婦それぞれに引き取られた。
絆は壊れてしまい、もう戻る事はない。
姉はそれでも家族を探し出そうとし、
弟は諦観の仮面を被り、
父親は子をただ道具と嘲笑し、
母親は仕事へ没頭する。
家族の思いは少しずつずれていて交わる事無く進んでいく。
ただ一つ、重なる言葉を除いて。
話はただ流れていく。

トーキョーN◎VA The Detonation
「不自由な運命の中で」

幸せは悲しみの前に、喜びは残酷な現実の前に色褪せる。
錆び付いた運命の扉は軋みを上げて開く。

PC1
推奨スタイル:フェイト
シナリオコネ:上条ゆかり 推奨スート:スペード

上条ゆかりと名乗る女性は家族を捜して欲しいと君に依頼した。
両親が離婚した際に、離ればなれになった弟が居ると最近判ったらしい。
彼女は方々に手を尽くしたが見つからず、君の所に来たと言う。
「まともな資料も無く不自由をお掛けしますが、私は家族に会いたいのです。どうかお願いします」
そう言う彼女を見ると、無下に断るのも可哀想かと思い始めた。

PC2
推奨スタイル:ハイランダー
シナリオコネ:アキラ=リファード 推奨スート:クラブ

君とアキラは時を同じくしてネバーランドに保護された身だ。
時期も同じで、歳も近いので仲が良くなるのも早かった。
しかしある日、アキラはここから去ると言い出し、そして消えた。
別れの時、彼の表情に何か違和感を感じた。
彼は何かをしようとしている。引き止めなければ。

PC3
推奨スタイル:クグツ
シナリオコネ:上条葉子 推奨スート:ダイヤ
早川美沙からの出頭命令。いつもの”業務”だ。
内容は何者かによって奪取された新薬とそのデータを回収する事、同時に拉致されたと思われる研究主任の上条葉子の保護だ。場合によっては漏れだした情報の封鎖も入る。それ以上の説明は無くすぐさま任務に移行しろと言う。
任務内容の書かれた書類に目を通しつつ、保護対象である葉子の何か陰のある表情をしたホロが印象に残った。



/*オープニング*/

PC1/想定シーン:PC1の事務所

あなたの前に一人の女性が座っている。年の頃は20前後か。あなたが出したお飾り程度のコーヒーが入ったカップを手にし、沈黙している。「どう説明したらいいのか…ちょっとまとめます。待ってください」と言ってから既に10分ほど。そろそろ焦れだしたあなたが口を開こうとしたところで、彼女は喋りだした。
【ゆかり】「お願いしたい事は、家族を、もう随分と会っていない家族を探して欲しいのです」
【ゆかり】「私の家庭は私が物心付く頃には母だけになっていました。私、父は死んだものだと思っていて」葉子は手に持ったカップの縁をなぞりつつ、呟いた。
【ゆかり】「でも、本当にそうなのか、気になって調べてみたんです。そうしたら父と弟が居る事が判ったんです」
しかし、そこで彼女は俯き、声が弱々しくなり
【ゆかり】「母の同僚が知っていたのでそこまでは教えてもらえました。でも…そこから先は知らない方がいいって」
【ゆかり】「でも、私知りたいんです!私の父が、弟がどんな人なのか。会って話をしたいのです」決意を込めた表情、自分の気持ちを素直にだして、顔を上げて葉子はそう言った。
【ゆかり】「名前も、どこに住むのかさえも判りません。昔のホロは見つけましたけど……それが役に立つのか……」
【ゆかり】「それでもお願いします。どうか、父と弟の居場所を、探してください。報酬はこちらになります」彼女はそう言うと、報酬の1ゴールドをPC1の前に出す。

了解が取れたら、次のセリフを言って終わる。
【ゆかり】「もし判りましたらいつでも構いません。ご連絡ください」最後に自分のアドレスを教えて、葉子は去っていった。名前は判らず、現在の姿もわからない。あるのは随分昔のホロだけ。なんとも厄介な仕事だ。


PC2/想定シーン:ネバーランド